お月様に感謝
無題--------------------------------------------------------------------------01
「今週は無理だ…」
涯は零をチラ見しながらシンプルにそれを断った。
涯は大体頑ななので、零は然程気にしなかったが。
「どうして…?俺の事嫌い?」
覗き込みながら聞かれて涯はバツが悪そうにしたが、
彼女が蛇よりしつっこいのが身に染みていて判っているので
目の前にある零の顔を腕の力で引き剥がしてから涯は小声で零に理由を…
一泊できない理由を言った。
「今週、多分、…だから」
「今週、何?」
「…多いし、…汚す…」
「…、あぁ。何だ、別にいいのに、そんな事…^^」
工藤涯は今週生理か^^
寧ろ汚してくれればいいのに、の一言は押し止めた零。
零は涯が好き過ぎるから涯のものは全部欲しいのだ。
「涯は寝相悪そうだものな^^」
「…。」
「涯が来れる時でいいから」
「…すまない、そうすることに、する」
いやにあっさり引き下がった零の笑顔に、涯は素直に気遣いと優しさを見て安心したが
零のその笑顔の裏には確実な下心があった。
「…動きにくいし、蒸れるし、女の身体は面倒だ…」
涯は道を歩きながら、消えそうな声で呟く。
「涯はアグレッシブだから、時期が来ると丸判りだな^^」
「うぅ…!」
零の言葉に涯は今まで気づかなかったとばかりに飛び退き、顔を真っ赤にしながら呻いた。
そんな涯が可愛くて可愛くて零はかぶりつきたくなったが水面を波立たせてばかりでは釣れる魚も逃がしてしまう。
「涯、うちに寄ってかないか?」
宇海零は懸命だった。
「動き回るのに困らない、いいものを持っているんだ…」
工藤涯子終了のお知らせ---------------------------------------------------------02
下衆な企みなど露知らず涯はホイホイ零についてきた。
「お邪魔します・・」と小さく言うと「誰も居ないよw」と零は苦笑した。
涯は零の家に来るのは初めてではなかったが零の家族に会ったことはそういえば一度も無かった。
零が自分に纏わりつくのは人恋しさかもしれないと思った。
「休んでてくれ、準備するから^^」
零はリビングで涯を休ませコップに麦茶を注ぎながら言った。
氷の粒がカラカラ言うのを涯は黙って聞いていた。
自分なんかはもっと粗雑に扱ってくれていいのに、と涯はいつも思いながら、零の好意に甘んじていた。
零としては好意の裏に後ろめたさがあるのだけども。
零は涯を休ませたまま、一度二階の自室に戻った。
涯が手の中の麦茶の半分くらいで潤った頃、零の軽めの足音が響きリビングまで涯を迎えに、
・・どうして着ていたカーディガンを脱いでブラウスの袖を捲くっているのか。
零の妙な能動性に理解が追いつかない涯だが、部屋に行こうと促されると頷いて席を立った。
氷が最後に鳴らした警告は涯の耳には届かなかった。
ほら、涯・・!と促された場所がシーツの敷かれたベッドの上であった辺りでいよいよ涯も異様さに気がつき
眉間に皺を寄せるや否やかぁっと赤く染まった顔で一息で零を振り返った。大変素敵な反応だった。
「零っ・・わけのわからぬ用意が・・」
「俺、涯に教えるって言ったよ?生理の時でも動きやすくて汚さなくなるコレのこと」
悪気無く言い放ちつつ零は持っていたそれを涯に見せる。
思ってもいなかったアイテムの登場により涯から吹き出た冷や汗は意外とアッサリ疑問符に変わった。
「要するに入れるんだけど、」
「(・・使い方がわからねぇっ・・!)」
零の手から渡してもらって品物をまじまじ見つめる。
正確には使い方は・・わからないこともない、のだが・・
「俺も始めは手間取ったからw
一人でやるの苦労するぜ?^^」
てっきり飲み薬か何かを出されるものだと思っていた涯は身に迫る危機^^に再び真っ青な顔で嫌な汗をかく。
「涯ってちゃんと教えないと、変に使って傷つけそうだし。親から貰った身体だし・・大事にしないとな、涯?^^」
「・・そ うだが・・!」
言葉で打ち合うことになってはあまりにも涯に分が悪く。
「女同士なんだしいいだろ・・!恥ずかがることなんてないし^^」
「しないだろっ・・普通は、・・た人、に・・」
勢いつけて言って涯は発言にやや後悔した。
「他人」という突き放した言い方に零の表情はいつも曇るから。
零は一瞬眼を細めたが、けれども子供を宥める口調で
「涯に母親がいるんだったら俺も何も言わないけど。
母親以外の他の誰かに教わることになるくらいなら」
いいじゃない俺が相手で。
それ以外を考えたくない
「・・俺は涯に信用されたい。無理させないし、やさしくする・・」
「・・・・・。」
焦りのあまり無意識的に握り締められていた両の拳を涯はゆっくりと解いた。
その眼に妥協と諦めの光と、受け入れる覚悟とが見えた。
そんな涯に零は安堵し、
後ろ手に部屋の鍵を閉めた。
きみのことを信じている-----------------------------------------------------------03
ベッドの上に向い合わせで二人ぎこちなく足を折って座る。
「・・・・。」
「・・・・・・。」
どうにも気が緩みそうに無く。
高揚感をひた隠しつつ、さてどう教えてくれようか、
と零が涯の腰から脚を下卑た視線でなぞっていると
先に言葉を投げ掛けたのは涯の薄い唇だった。
「…俺は、どう していればいい…?」
言う事を聞く体勢である、という涯のその決意表明が
零の耳の内部で蕩けて脳に電流走りまくった。
涯、俺にそんなこと聞くの?
涯はどこまで受け入れてくれるの?
くそ沸き上がる邪念を払って
一先ず零は平静を保った。
信頼、してもらわなきゃ駄目…。
身体だけでは貰い足りない。
零は、自分のベッドの上で自分の指示を待っている涯の
意地らしく艶かしい様^^を強く瞼に焼き付けながら
「前屈気味で…立ち膝、しよっか」
言って自身も腰を浮かせた。
正気:な なんでこんな展開にっ・・!--------------------------------------------------04
両の肘を軽く曲げ、怯え調子の涯へと差し出す
涯は零に言われた通り、立ち膝になると前傾姿勢・・零に寄り掛かるようにして、肩に両手を置いて、のめる。
(うわっ・・涯、その体勢エロい・・)
零は微塵も顔には出さずに恍惚としてそれを眺めた。
自分の肩に掛かる重さが零に安堵と優越を与え、目的を違えそうになる。
「・・足、もうちょっと開いて。肩幅くらいにしておこうか・・」
「・・・・・。 」
困ったように下を睨むと、涯はそろそろと足を開く。肩に指の圧が掛かる。零はそれをじっと見ていた。
言うことを聞く涯が可愛い。言うことを聞く涯が可愛い。
言うことを聞く涯が可愛い。言うことを聞く涯が可愛い。
涯にひどいことをさせたい。苛め抜いて絶望させたい。
絶対に逃がしはしないで、後でとびっきり甘やかしたい。
涯のものが全部欲しい。涯にもっと俺を見て欲しい。
「・・いいか?」
ベッドに涯の膝が沈んで、零の膝も涯を支えて、
涯は情けない格好になって 零がしてくれるのを待った。
「・・うん。いい。・・可愛いよ、涯」
「・・関係無いだろ、そんな事、っ・・」
自然と口から出てきた言葉に零は自分で苦笑を漏らすと、
いよいよ涯のスカートの裾からゆっくりと右手を入れる。親指から内腿に届く。
そのまま手のひら全部で撫で上げ肌の滑らかな感触に誘われるまま上へ上へ。
人差し指と中指と、が
薄手の布地に辿り着き止まる。これはとてもいいものだ。今日は何色なんだろう。
そのままずり下げようとして、零は思い留まってやめた。
「涯、大事なことなんだけど・・」
「・・これ以上は、自信が無い・・」
「力は抜いてくれなきゃ、危ない」
「・・・・・。」
涯の困惑顔が好きだ。
「待っ、てくれ・・ 善処は、する・・・」
涯は零の首筋に額をギリギリつけない位置まで自分の体勢を下げて、
・・力は篭る一方だったが。
零は左手で涯の二の腕を柔らかく支え持ちながら
右手で涯の健康的な張りのある膝から上を遠慮もせずに撫でつけ続けた。
必死な涯を見下ろしながら。楽しくてしょうがなかった。
涯のその顔堪らないよ。俺の俺だけの涯だよ俺の。
涯の湿った吐息が染みる。
もっと頂戴 もっと頂戴。
左手を脇から差し込み、腰と腰を密着させる。
「零っ・・?!」
突然の至近距離に驚き仰け反った涯は
涯の身体は瞬間的に簡単にベッドに倒れる。
焦り、上体を起こそうとした涯を零の微笑みが制止し
腰をいっそう締め付けられて涯の呼吸は細くなった。
脚の間に零が割り込み、身動ぎする度捲れ上がって
涯は思わず裾を掴んだがもうそういった状況でもなく。
互いの鼻が擦れそうな距離。
「大丈夫・・怖い事しないよ」
君の事を殺さないように----------------------------------------------------------05
零から香るシャンプーの香が今の涯の現実だった。
重力がひっくり返ってスカートが捲れ上がって、身体に零の体重を感じ、ただ息を殺して待った。
「零、苦しい・・」
息を吐き出す合間に涯は弱弱しく訴える。零は跳ね回る涯の心音を頬で感じとって笑った。
「ごめんね、涯。大丈夫だよ」
零は右手を腿から離し左の腕も腰から離した。零は一度体勢を自分だけ元の立ち膝に戻し
涯が起き上がろうとする前に涯の肩を抑えるように、今度は涯を苦しめないよう、優しく涯を組み敷いた。
涯は鬱陶しそうにその縛りから身を捩るが、それでも逃げ出すわけにもいかず。
教わるって決めたのだから・・
零は逃げない涯の意固地が愛しくて愛しくてもう
キスがしたくて堪らなかったが邪念を断って見送った。
左手はそのままにして右手で涯の短い髪を梳いて愛しそうに梳いて零は子供に話すように涯に零は涯に言った。
「触るよ、下 」
「・・・・・
」
涯の無言を了承として零は涯の頬を撫でると、そのまま右手を涯の腿へと、躊躇わずに滑らせていく
内側へ向かうのも早く、手のひらで刺激を与える
「ぅぅ・・ 」
不安そうに涯が呻く。薄地のショーツの下に涯の太いかんじの(きっと太いかんじだろう)茂りが
「大丈夫
まだ脱がさないから。いきなり入れたりしないから 」
手のひらで揉むようにして涯の反応を見ながら動く。たまにいきなり親指で扱く。早く中に中にと逸る
「く、っ・・・・!
」
親指の腹でぐい、とショーツを強く押し込んでやる。
涯は目を瞑らなかった、恥ずかしそうに顔を背けて耳の先まで真っ赤にしながら声も必死に噛み殺している。
涯の声がもっと欲しくて、我慢しないで
と言いたい代わりに零は容赦無く涯のショーツを弄くって沁みを作る。
脚が閉じられようと強張り、脚を割る零に触れてくる。
力抜いて、と繰り返しながら零は涯の熱を高める
「覚えて、涯。このへんだから・・
ここから入れるから・・感じて・・
「んん・・っ、・・・・っふ、・・・・んぅ・・!
ぐりぐりと少し意地悪にぐしょぐしょのショーツから、ショーツの上から零は場所を過剰なまでに意識させる。
涯は歯を食い縛ったまま返事をしようと声を・・殺しながら、出そうとするが、上手くいかずに、脚を震わせるばかりで。
(気持ち良さそうだな、涯・・)
涯は両手でベッドのシーツを引っ掻いて刺激に耐える。零も自身が熱を持ってもう興奮を抑えられない。
もう今日は帰したくない、零の中に湧き上がった欲が多少零を性急にさせた。
涯に話し聞かせる前に零は涯のショーツを剥ぎ取りベッドの隅に放り投げた。舐め取りたかったのは我慢した。
「ア、っ零・・っ!・・ 」
熱に直接空気を感じて涯が焦ってもがき動くが、零は許さず涯を抑えた。
何 焦ってるの涯。こうすることは知っていただろ?
零は涯から目を離さずに、右の指は迷い無くそこへ 零の右中指は容易く涯の中に飲み込まれ、た。
「イっ・・ ?んん・・!ふ・・・・ ぁぐ・・っ!
快楽が涯の脳髄を蕩かす。中指の根元まで挿され、体内で蠢く自分以外の異物に対して全神経が、熱が異物に
恐ろしくなって腰を浮かすが解放される筈も無く、無遠慮に掻き毟られる
涯の涯でありうる理性。
どうにかなってしまいそうだ零、怖い 零 こわい 零が こわい零がこわい零?
零?
涯が必死に探した先には笑顔の零はいなかった。涯は左手を口に押しつけ恐怖と自分の腑抜けた声に抗った。
零、熱い 零、熱い!
擦られて 形を変えられて熱い、涯は零の名前を声と 熱い
声と一緒に零の名前を噛み殺し、でも呼んでいた
零の指が執拗にたてるちゅくりという生々しい音、
涯は気が狂いそうで
ふーふー煩い自分の息で掻き消えてしまえばいいのに
「・・ろっ・・、ンっ・・・ ・・ぅ、もぅ・・!ア・・・・っ!
零の口端は上向きだった。
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「ここに、入れるんだよ 涯・・ 感じる?入るもんだろ?今もほら・・俺の指、ちゃんと入ってるんだよ 解る?
泣き言の代わりにボロボロと涙を溢し
必死で自分を手放さない涯に
零は優しく説明をするが目は親切のそれではなかった。
涯が行為に溺れる姿に魅入られきったけだものの目だ。
内壁に指を擦りつけ
出して突いてを愉しんで、零は涯に没頭していた 愛しかったし嬉しかった
きゅうっと指を吸い上げるそれも
汗ばんでつらそうな脚も
指の隙間から吐かれる息と甘ったるい嬌声も全部
涯はなんて可愛いんだろう、もっと見たいずっと見たいな
抱き合ったりしゃぶりついたり 噛み千切ったりこわしたりしたい
涯に何だってしてみたかったし 何だってされたかった
「涯・・?」
気がつくと涯が零の左手、涯をベッドに縫い付けている零のその手に
震え惑う手を
重ねようとしているのか引き剥がそうとしているのか、手の甲に爪を立てたり、零を必死に呼び戻していた
催促なのか、抗議なのか・・
力無く引っ掻き続けた 零に気付いて欲しくて涯は、呼吸で精一杯な涯は
零は涯を無視しなかった。零はようやくクスリと笑った。
「頑張ったね、偉いよ 涯・・
「んっ うぅ・・っ!・・・・ふーっ・、ぅぅー・・
零は名残惜しそうに、涯から指を引き抜いて
てらてら光る指のそれを水飴を味わうように、わざわざ涯に見せ付けて舐めた。
涯はそれが恥ずかしかったし何より舐めるものではない、と
必死に零を追いかけて零の手首に、手をかけて止める
何でもクチに入れようとする赤子からものを取り上げるよう
涯は零の手首を掴んで零の口から引き剥がしたが、零は逆に涯の手首を妙にしっかり掴み返す。
赤子の興味が移った事に安堵する気持ちが半分、次に何をやらかすのかという未知の事態への恐怖が半分
涯の手首を握った零は元の優しい零の顔だ
涯に纏わりついてくる、いつものお節介の顔だ
「自分でも、触ってみようか」そんな事を言われた気がした
涯の左手は力任せにどんどん下へと持っていかれる
「なんっ・・!零・・・・!も、もうっ・・ハ・・・・ ゃ・・!
零が何を
零が何を言っているのか解らなかった涯は狼狽え
恥ずかしいと思ったし零に見られていたくなかった
もう許して欲しかった、これ以上を知りたくなかった
零は少しも気にすることなく涯の左手をそのままぎゅっと
具合を思い知らせるように、涯の手をそう擦り付ける
こんなに濡れているんだから涯
「俺が居ないときでも、涯・・」
大丈夫だから 俺に見せてよ
「間違わないよう 見ててあげるから 」
無理矢理 涯本人の指で、入口をなぞって誘う
「ここだからね、出来るね? 自分で入れて。大丈夫だから。
「ンんぅう・・!や・・・っ!ふっ・・ あぅう・・・・っ
ギリギリまで嫌がる涯に優しくなりきれなかった零は
強引に涯の中指の第一関節くらいまでを入れた
待ち侘びたような高まりを熱を涯は再び感じてしまい
呑まれまいと抜こうと足掻くが
零がそれを許してくれず、自分の指も 身体の中も、涯の自意識に逆らって燃えた
もぅ どうしようもなくて
「うぅ・・・・っ んぁ あ・・・!ぁ・・っ
もう何も考えたくなく涯の中は虚無感で埋まる
零に見られているのが嫌で空いた右手で視界を塞いだ
じぶんが何をやっているのかなにをしたかったのかなにを
さんそせ中がぞくぞクするのが涯はけれども呼吸が自分が
指って、自ぶんの指ってなんで
「ふ・・ぅぅ・・・ あっ・・ はぁっ・・・・・
零にとっては垂涎だった。
あの涯が自分の前で
すぐ目の前で自慰に耽って
こんなにも弱弱しくてそれでいて貪欲でいて涯はとっても可愛くて夢のような光景だった。
狡く騙して作り上げた自分の為だけの舞台だ。こんな舞台にのこのこ出てくる涯に理不尽に腹が立ったし
俺が守ってやらなくちゃという、滅裂な保護欲も沸いた
可愛いな・・ 涯は可愛い
「・・気持ちよくなってきちゃったの? 」
-------------------------------------------------------------------------------07
・・気持ちよくなってきちゃったの?
自分を見下ろす零の視線が 冷たい、と涯は思った。
気付いた時には涯は弄っ 手を 指の隙間から ら軽蔑
急に孤独感が押し寄せ 涯は
、り深くを欲して
嗚咽にも似た声があがって もう消えてしまいたかっ
「もう やっ・・・ ぃや・・っ!・・・・っんん・・・・!やだっ・・
零はとうに涯からその身を離していたというのに涯は
やめられなくて惨めで惨めで目の前が真っ暗になって。
「やらしい子だね、涯は。」
零の声だけが凛と響いて。
「――なんてね」
ぎしりとベッドを軋ませた零は、両手で涯の頬を包んで
止め処ない涯の涙を、火傷の痕を
柔らかく舐めた。
傷ついた獣を癒す動物的な表現だった。零は涯から指も取り上げ行為から解放させた。
涯ので濡れた涯の指も
零は愛おしそうに咥えた。涯は訳も解らなくて苦しくて心潰れそうで。
「・・んうぅっ・・ ぅうー・・っ・・・・
子供のように呻ると涯は零にしがみついた。両腕の中一杯に零のにおいと温度を感じ、
涯は怖くて普段は絶対零に構われたくはないのに。零に笑って欲しかったし零に触って欲しかった。
「大好きだよ涯、可愛いね。俺はいつでも涯が好きだよ」
零は涯を抱きしめ返して
あやすように涯を撫でた。
背中は汗でびっしょりだったし喉も乾いた音を立ててた。
零はゆっくり涯を横たえ首筋を少しだけ舐めた。
腰の辺りをゆっくり擦ると涯は抵抗しなかった。とろんとした目で零を見ていた。零もゆっくり姿勢を落とした
「もうちょっとだけ、しようか」
「んんっ・・・
首筋に唇を押し付け、零は再び涯の中へ。今度は薬指から突き出す。2本入れてやろうと思った
涯は自分の行為を受け入れているわけではなくて、理性が刺激に誤魔化されていて混乱しているんだと思った。
今はそれでも構わなかった。ギリギリまで貪りたかった
零は一度涯から離れ、何度目かの立ち膝をして
「・・俺も涯に触って欲しいな。右手、お願いできる?涯・・」
零はショーツを膝まで下ろして夢見心地の涯にねだった。涯は反応しなかったが、嫌悪の視線は向けなかった。
「いいかな・・俺は
大丈夫だから・・」
涯の手を取りそろりそろりと欲しい部分に近づけていく。
涯の手が零へと触れた、既に充分びしょびしょしていた
「ん・・涯、入れて欲しい・・」
零の具合と言葉を感じて涯は鈍く驚きを見せ、どうして良いかわからずに零にまかせっきりでいると
零は積極的に涯を、涯の手をそこに押し当て
段々呼吸が早まっていく。涯も、指に力を入れた
ツ、と入ったような気がした。零がふぅっと息を吐いた。
「んっ・・ そう、ありがとう 涯 」
零が少し潤んだ瞳で
涯へと笑いかけて言った。零がこんなに色っぽいとは涯は思いもしていなかった。
零の中も凄く熱くて水が滑ってくるのを感じた。涯は少しだけ我に返って罪悪感を覚えたが、
すぐに零が涯への行為を手際良く始めてしまい、一瞬にして消し飛んだ。入っ・・
2本。圧が掛かった
「んあっ・・ ・・・っ!ぜ・・ ぜろ・・・っ!
んぅっ・・
驚いた涯が強張り指に伝わる動揺までもそのまま零が受け止めていく。
上手ではない不器用なそれが零を何より悦ばせ た。
「あっ・・
ふ、大丈夫 涯・・ すぐに良くしてあげるから、ね・・
軽く指を曲げるだけで涯の身体は大きく跳ねた。
「はぁっ・・ は・・ァっ・・!・・ろっ・・・・ だめ
・・・!っ
だらしなく口を開けて、肺全体で呼吸する涯。
もう一息で壊れるのかな
零は先を知りたかったがまだキスもしていないから。もっと優しくしてあげなくちゃ
涯の胸に顔を落として 服の上から頂を探した
「なぁ・・っ!・・ッぁぅ・・・・!んん・・!んっ・・
布の下に隠れているのを唇で優しく探って
傷をつけたりしないように、押し当てるように可愛がった
突然の刺激に涯の気力は追いつかなかった
零の、上気した顔が 霞んで
「・・俺はいつでも涯が好きだよ」
何か難しいことばだけ、聞いた。
------------------------------------------------------------------------------08
「…、夢っ!」
薄ぼんやりと目を開けた涯が、がばっと身体を起こして叫んだ。
涯が跳ね起きた勢いで、涯の身体に被さっていたブランケットがゆっくり落ちる。
よく見ると自分は全裸で、左胸には零の右手が吸い付いたままになっていた。
零は気持ちよさそうにヨダレを足らして眠っていらした。涯はカッとなって強く歯を食い縛った…
「〜〜〜〜っ…!このっ…!」
腹いせにブランケットで零の顔面ごと繰るんで、自分はさっさと帰り支度を…
しようと思ってベッドから転倒。
無理な体制が続いたからか股関節がやや痛かった…
無理な体制…〜〜〜〜っ…と、涯は身体の違和感に対し一人で床でぐね…ぐね…していた…
「おはよう、涯^^」
掛けられる言葉に。
「ぐっすり眠れた?」
「、知らんっ…!」
涯からは零がどんな表情して涯を見てるかわからないが、
その逆は判りやすかった。両耳の赤い全裸の少女^^
「ゆっくり休んでいいんだよ?」にきっぱり「嫌だ」と返されて零は
…さすがの零も「あらら」と思って、けれども嫌われなくて良かった。
生まれたての小鹿のような^^歩みで立ち上がろうとする涯に、零はどこに行くのかを問う。
「帰るっ…」手早く答えた涯は、どうやら壁にかけられている自分の制服を目指している。
零は特にそれを止めずに、黙って涯の様子を見ていた。
涯が制服に手をかけて真っ白になって呆ける様を…
…制服が濡れている。
「…。」
全裸中腰で立ち尽くす涯。
「洗っておいたよ。…汚しちゃったし^^」
当然のように言い放つ零…
「汚しちゃった」の言葉に涯はコトを思い出してジタる…
生乾きでもこのまま服着て帰ろうかなとも涯は思った。
「冷たいもの持ってきてあげるね」
零は涯をブランケットで大切にふんわりくるんで涯の髪に頬を寄せた。
涯は途端に恥ずかしくなって慌ててベッドの上に戻ると
ぅぅ…、とか蹲りながらそっぽを向いて大人しくなった。
懐き損ねた子犬みたいだ。
満足げにそれを見守ると、零の足音は階段を降りていった。
おわr
零「涯っ!もうすぐパンツが乾くよ^^」
涯「頬擦りをっ…するなっ…!;」
あんてん
零「今晩、もう一勝負…!」
涯「嫌だ!」
あんてん
零「おかわりだっ…涯…!」
涯の答は光速でした
あんてん
零「光速より拘束のほうg
ご愛読ありがとうございました!^^